保育をしない、話もできない同僚
- 2018.12.12 Wednesday
- 22:40
あい先生からお尋ねです。内容は非公開ということですが、とにかく同じようなお尋ねはいつもいつもいつも(!!!!)いただきます。要するに、「保育をしない」「保育をできない」、コミュニケーションもしない(できない)、こちらがなにかを指摘すると「そんなつもりはない」「なぜ、私/僕がそんなことを言われなきゃいけないのか」という同僚をどうしたらいいか、という話です。後輩だと泣かれてしまったり、先輩だと「若いくせに」と言われたり…。
私が今、唯一できる答えは、「私/僕はこういう保育士にならないようにしよう」(反面教師にする)と思って、あと数年間、耐えてください、ということだけです。施設長が問題を理解していても、「今は保育士の数が足りないから、とにかく辞められては困る」と言うことがあります(実は、そういう保育者を野放しにすることで、他の「できる」「育つはずの」保育者が辞めてしまうという実害が発生するのですが)。今、日本の保育界はどん底です。国も保護者も「質」なんて考えていない。でも、これではダメだという日が数年のうちに必ずきます(そもそも子どもは減っているのですから、数年後に保育園も保育士も淘汰の時代に入ります)。その時のための訓練だと思って、「こういう人にはなるまい」「こういう人がいても、少しでもいい保育ができるように努力できる人間になろう」と思ってください。その時、そういう保育士は辞めざるをえなくなります。
自分の行動や言動を意識して反芻して、必要なら変える。これができない人は、保育でなくとも「プロ」にはなれません。ましてや、保育は子どもという一番、繊細で大事な存在と関わる仕事なのですから、自分の行動や言動を意識できない人、他人に指摘やアドバイスをされて「ありがとう。そうしてみるね」と言えない人は就いてはいけないのです。保育は、社会の未来をつくる仕事なのですから、本来、人間としても知識・技術・スキルの面でもきわめて高いレベルの人が就くべき仕事です(特に、日本のように保護者が子育てを担えなく/担わなくなっている社会では)。
あい先生、どうぞ、その先生のようにはならないでください。愚痴をこぼす友達、同僚をみつけて、そこでストレスに対処しながら、ご自身の保育を育てていってください。お願いします。愚痴はいつでも書いてください。先生の文章はとてもしっかりしているし、わかりやすいし、論理だっています。どうぞ、先生がつぶれないように、あい先生自身の支援を身のまわりにしっかり作って、サポートし合って、よい保育をできるように育っていってください。
でも、園長先生が言う通りなんです。本当に人手が足りないから、「あたま数の保育士」で我慢するしかない。保育ができない保育士の尻ぬぐいで苦しんでいる園長、保育士は日本じゅうに山ほどいます。少なくとも、あい先生の園の園長先生はその人が「できない」ことは認めているわけですよね。それすら認めない、というか、保育士の「できる」「できない」すら判断できない、判断しない園長もいますから。
本当につらかったら辞めて転職するという方法もありますが、今はどこへ行ってもたいして変わりません。公立でも社福でも企業園でも。だから、あい先生自身が傷つかない程度に、でも、あい先生自身は子どもたちとのかかわりをしっかり持って、育っていってください。
あい先生のまわりに、愚痴をこぼせる先生はいますか? ストレス発散の方法はありますか? いつでもここに書いてください。同じように苦しんでいる先生たちはたくさんいます。そんなことを知っても慰めにはならないとわかっていますが、でも、日本社会が「保育の量ばかりを考えて質を無視してきたツケ」に気づくのは、そう遠くない将来です。おそらく数年後です。私も、その日が早く来るように努力します。
また、いつでもいくらでも書いてくださいね。たった一人で我慢することだけはやめてください。これは、あい先生だけでなく、同じように悩んで、苦しんでいる保育士さん全員に向けて、です。
保育士さんだけでなく、どの職種やどの職場にも同じような方は少なからずいるものだと思います。
自分自身、子育てで大切にしていることは『「ありがとう」と「ごめんなさい」は素直に言う』と『人が嫌がること、自分がされて嫌なことは人にしない、言わない』です。
このことは人間関係を築く上で必要なことだと思っています。
あい先生の同僚さんは、これを身に身につけずに大人になってしまった人かなと思います。何か指摘されても、素直に認めることができなかったり、言い訳をするような方はなかなか変わりません。掛札先生のおしゃっる通り、あい先生自身がそのような方の言動や行動で傷つかないように、自身のメンタルを守っていってくださいね。
あい先生は、保育がとても好きで、同僚さんの言動や行動で子どもたちが混乱したり迷ったりすることに、もどかしくされているのかなと思います。
あい先生の保育観と保育感を大切にして、頑張りすぎずに頑張ってください!
みなさま、よいお年を♪